- Nさん(51歳 男性)
- サプリメントメーカー営業 兼 野球スクールコーチ
- 症状:混合性不安抑うつ障害
こんにちは、広島市西区の整体Salonウィルの増地 崇です。
今回は「混合性不安抑うつ障害」という症状でご来院された方の施術事例についてお伝えしたいと思います。
Nさんは、私の20年来の友人で、私が人生で大変お世話になった恩人の方です。
しかし、SNSで近況を把握していたものの、ここ10年近くは直接、会う機会がありませんでした(気づいたら、10年も会っていなかったという感じで、まさに「光陰矢の如し」!)。
そんなNさんなんですが、今年(2023年)に入って、ご本人がSNSで「心筋梗塞で入院した」という情報をアップされていたんです。
命の関わる病気でもありましたので、私としては気が気でありませんでした。
そこで、押し付けがましくならないことを気をつけながら、Nさんに連絡を取り、施術をさせていただくことになりました。
不調の背景〜狭心症が判明〜
ここからは、実際に施術を行なった際に、施術前にNさんから伺ったお話を元にお伝えしたいと思います。
Nさんは、サプリメントメーカーで営業職として働かれる傍ら、週末には野球スクールのインストラクターとしても働いておられました。
今年2月のある日、Nさんがいつものように仕事を終えると、その日はなぜかものすごい“だるさ”がNさんの体を襲ったそうです。
また“胸全体が苦しくなる”ような感覚もあったそうです。
帰宅して夕食を摂った後もだるさが取れなかったため、Nさんはすぐに横になって休むことにされました。
そして翌日は、だるさや胸の苦しさが和らいだため、Nさんはいつものように仕事に向かうことに。
しかし、やはり職場に向かう途中でだるさや苦しさがこらえきれなくなり、そのまま自宅に戻られて近所の病院に行かれたそうです。
すると、その病院では詳しいことがわからなかったため、紹介状を書いてもらって少し離れた大きい病院で精密検査を受けられました。
狭心症の手術中に心筋梗塞を発症
大きな病院で精密検査を受けた結果「狭心症」であることが判明。
ちなみにお医者さん曰く、狭心症の場合、一時的に胸が苦しくなるもののしばらくすると収まることがあるそうです。
また、胸の局所が苦しくなる人もいれば、胸全体が苦しくなる人もいるだそうです。
実際に、心臓の血管につまりがあったらしく、血管を拡げる手術が行われました。
その手術中に「心筋梗塞」を発症したのだそうです。
不幸中の幸いと言いますか、お医者さんがいる場での発症でしたので適切な処置が行われNさんは一命を取りとめられました。
手術を終え、10日間近く入院した後、元気になられたNさんは無事に退院されました。
実は、精密検査によって、Nさんは狭心症だけでなく「糖尿病」や「高脂血症」も発症していたことも明らかになりました。
「それらの不調に心当たりがあったのか?」を伺うと、ここ数年、Nさんはお仕事で大きなトラブルに見舞われ、それが大きなストレスだったとおっしゃっていました。
また、お仕事も大変忙しくて、毎日昼食は移動中の車内で運転しながらおにぎりをほおばる日々だったそうです。
そのような激務に、体が悲鳴をあげたんですね。
倦怠感や頭がボーッとする症状
手術後の経過は良好で、健康を示す各種数値も正常範囲内に収まりました。
なので、いったんは仕事にも復帰されました。
にも関わらず、Nさんはずっと倦怠感や頭がボーッとして何も考えられない状態がつづいたそうです。
例えば、携帯ショップで新しいスマートフォンの操作方法について説明を受けても、その話が耳に入ってこなかったのだそう。
話を聞こうとしても、スマホの操作について考えようとしても、頭がボーッとして考えられなかったそうです。
そこで主治医の先生から「内科的には健康だから、心療内科で診てもらったら?」と言われたそうです。
そして、心療内科で診察を受けた結果、お医者さんがくだした病名が「混合性不安抑うつ障害」だったんですね。
字のとおり「うつ」と「不安障害」のどちらもが診て取れるとのこと。
ただ、実際に心療内科のお医者さんがおっしゃっていたそうなのですが、明確に病名を特定するのは難しいとのことでした。
しかし、Nさんが会社に休職届を提出するために医師の診断書が必要だったため“あえて”病名をつけたのが「混合性不安抑うつ障害」だったんだそうです。
言い換えるなら、原因を特定しづらい症状なのだと思います。
原因が特定できなければ、適切な治療も難しいでしょう。
つまり、いわゆる難病とも言えますね。
施術の基本は「体本来の力を高めること」
以上を踏まえて、施術を開始しました。
もしかしたら「混合性不安抑うつ障害」を整体で改善できるのか?と思われる方もいらっしゃるかもしれません。
その答えは、改善するケースもあるでしょうし、しないケースもあるということです。
また「混合性不安抑うつ障害」ような精神疾患の症状の場合は明確な治療法がなく、ただただ心身を休めることしかできないこともあります。
私は、そのような症状こそ、健康の原点に立ち返り、体本来が持っている治癒力を高めることが大切であると考えています。
そこで、当院が行なっている施術が「内臓・クラニアル・エネルギー整体」です。
内臓・クラニアル・エネルギー整体とは?
当院の整体は、おもに内臓とクラニアル(頭蓋骨)にアプローチします。
内臓・頭蓋骨の硬さをゆるめ、正しい位置や状態に戻すことで、身体のゆがみおよび血液等の体液循環を正常化させます。
さらには、内臓やクラニアルの不調原因のひとつである「エネルギー問題」にも独自のテクニックで対処いたします。
それらによって、本来の身体の状態に戻すことで人間が持つ自然治癒力を活性化させることを目的としています。
人間には、本来“治る力”があります。
その力を最大化することで、不調を改善するのではなく不調が改善する体の状態を取り戻します。
また、精神疾患系の症状は脳の状態と関連があります。
クラニアルテクニックは、頭蓋骨を調整し、脳の機能を最適化します。
いずれにしても、施術を通じて現在よりもNさんのお体の状態を”底上げ”することを考えて施術を行いました。
Nさんのお体の特徴
各種検査を行なったうえで、施術箇所を特定し、施術を開始しました。
そこで、Nさんのお体において特徴的だった点を3箇所挙げたいと思います。
- エネルギーの鬱滞が強い(特に下半身)
- 心臓が硬い
- 頚椎(首)が硬い
上記について、それぞれ説明いたします。
補足:エネルギー問題とは?
例えば、私たちは日常的に個人差はあれど電磁波の影響を受けています。
そして、電磁波に過敏に反応し、身の回りにある微弱な電磁波を浴びただけでも頭痛や吐き気を感じてしまう方もおられます(電磁波過敏症)。
また、明るくニコニコした人の近くにいると、こちらまで明るい気持ちになったり自然に笑顔になることがありませんか?
逆に、近くに怒っている人がいると、なぜかこちらまで不機嫌だったり不穏な気持ちになることもありませんか?
そのように、私たちは目には見えないものの影響を受けています。
そして、そのような目には見えないエネルギーの中には、霊的エネルギーなどもあると私たちは考えています。
そのような、人間の身体に悪影響をおよぼすエネルギーを取り除くのが当院で行なっているNSTというエネルギー施術です。
1.エネルギーの鬱滞が強い(特に下半身)
Nさんのお体全体から、エネルギー的な鬱滞(体の表面に停滞した状態)を感じました。
先にもお伝えしたとおり、私たちは日常的に何らかのエネルギーの影響を受けています。
そのため、とりわけ初診の方はエネルギーの鬱滞を感じることが少なくありません。
そのうえで、Nさんはとりわけ下半身の鬱滞が強く、それを取り除くのに少し時間がかかりました。
私見ではありますが、下半身にネガティブなエネルギーが鬱滞していると足取りが重たくなるのではないかと思います。
2.心臓が硬い
人間の体には「内臓体制反射」という作用があります。
内臓に負担がかかると、体が内臓を守ろうとして内臓およびその周辺の筋肉を硬化させたり、鈍痛を発生させるなどの作用のことです。
Nさんは、狭心症〜心筋梗塞を発症されたこともあり心臓には負担がかかってきたことは容易に想像できます。
そのため、心臓に硬さを感じました。
また(下半身ほどではありませんでしたが)、心臓付近のエネルギーの鬱滞も感じましたのでNSTで取り除きました。
ちなみに、内臓が硬くなると血液などの体液の流れが滞ります。
そして、体液が滞ることで臓器が重たくなり下垂が起こります。
位置異常になることで、内臓の機能が低下したり、また骨格のゆがみにもつながります。
このような連鎖が、不調につながってしまいます。
3.頚椎(首)が硬い
Nさんの施術で、最も印象的だったのが「頚椎(首の骨)」の硬さでした。
頚椎は背骨の一部であり、背骨は本来“たわむ”構造をしています。
しかしNさんは、頚椎あたりに何か硬い棒のようなものが入っているかのように頸椎全体がガチッとしていて、たわむスキがない状態でした。
そのため、私としてはNさんは首のあたりで体液の流れが滞っているだろうと判断いたしました。
ちなみに、あくまで俗説的ではありますが東洋医学的な見地から「うつ症状は、脳への血流障害が原因」だという考えがあります。
その観点では、Nさんの頚椎付近の硬さとうつ症状には何らかの関連はあるのかもしれません。
また、頚椎の硬さを引き起こしている一因は頭蓋骨の硬さにあると、私は判断しました。
参考:頭蓋骨はパズルのような構造
頭蓋骨は、頭全体をひとつの骨で覆っているわけではありません。
23個の骨がパズルのピースのように組み合わさって、頭蓋骨が構成されています。
そして、それぞれの骨と骨の接ぎ目の部分を「縫合」と言います。
体が健康なときには、縫合がわずかに拡がったり縮まったりしています。
これが“ポンプ”のような働きとなって、脳内の血液や脳脊髄液などの体液循環を促しています。
しかし例えば、長時間パソコンをしつづけるといったことで脳に負担がかかり疲労すると、縫合が硬くなりポンプ作用が働きにくくなります。
健康な体であれば、休息によって脳疲労が回復し縫合も元の状態にゆるみます。
ですが、脳への負担が大きかったり、負担が慢性的になると、縫合が慢性的に硬くなることがあります。
こうした場合に、体液循環を正常化させることを目的としてクラニアルテクニックで縫合をゆるめるアプローチをします。
施術後のご感想
Nさんの場合、一番のポイントは「頚椎の硬さ」だと思われます。
Nさんは、頭蓋骨の縫合にも硬さが見られました。
ですが、クラニアルテクニックでゆるめた結果、頚椎もゆるみが生まれてきました。
ただし、現在のお体の状態は昨日・今日できたものではありません。
長年、負担を強いてきたことでだんだんと現在の状態になりました。
ですので、症状によっては一度の施術では状態を改善しきれないこともあります。
今後の継続的な施術によって、お体の状態が向上することを期待するところです。
施術後の体感をNさんに伺うと、こうおっしゃっていました。
体が軽くなるというより、柔らかくなって体が優しくなったって感じです。うまく言えないけど、 角が取れた感じです。 頭は、スカッと晴れたっていうよりは、力が抜けたという感覚です。
※個人の感想であり、効果を保証するものではありません
今までが、ストレスフルな環境でお仕事などをされていたので、無意識にもつねにお体が緊張状態だったのではないかと推察します。
それが、施術を通して緊張が解けてきてゆるんだ感覚が出てきたのかもしれません。
Nさんの施術は、今後も継続させていただきます。
進捗がありましたら、またこちらのブログに追記したいと思います。
Nさん、ありがとうございました。
ひきつづき、よろしくお願い致します!